Tagore Light_タゴールの灯り
3つの灯りに、タゴールの詩を灯す
今まで当たり前だった世界が一変してしまって、どこか2つの世界を行き来するかのように過ごしている。
わたしの世界と、あなたの世界は、もはや同じ世界を見ているのか...
カリグラファーの浅岡千里さんの展示会で、美しい文字で描かれた作品として触れたのが、このタゴールの詩との出会いです。
今回、浅岡さんに3つの灯りに、それぞれタゴールの詩を描いてもらいました。
インドの詩人、思想家、作曲家でもあり、インドとバングラデシュの国歌の作者*でもある、タゴールの詩。言葉は透明でやさしく、時に内面を浮かび上がらせる。
わたしの思う「世界」は、このようにごく身近に存在していて、お互いに会釈するような間柄。 違っているということを前提にしながら、その多様性を尊重したいと思う。
世界の囁きに耳を澄ませ、時折、世界に出会い、会釈をしながら、自分の中にも生まれるその動きを感じることができたら。
そんなことを空想しながら、日々を暮らしています。
16
I SIT at my window this morning where the world like a passer-by stops for a moment, nods to me and goes.
今朝。わたしが窓辺に座ると、世界が道ゆく人のようにふと立ち止まり、
わたしに会釈し立ち去っていく。
13
Listen, my heart, to the whispers of the world with which it makes love to you.
耳をすませ、わたしの心よ。この世界のささやきに。
それはあなた方を慈しんでいる。
227
The movement of life has its rest in its own music.
命の律動は それ自身の調べ(動き)の中に 休息をもっているもの。
訳: Chisako Asaoka
No.16の詩を選ぶことは決めていましたが、その詩に呼応するように、他の2つの詩は浅岡さんが選んでくれました。
ライトのシェードに詩を描くという、無理なお願いをこころよく快諾してくれた浅岡さんに本当に感謝します!美しい作品とともに、これからもイメージを膨らませていきたいと思います。
*タゴールの国歌 : インドの国歌は作詞・作曲、バングラデシュの国歌は作詞のみ。
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